頭痛|漢方で整える根本改善
「また頭痛だ…」と鎮痛薬に手を伸ばす日々。
薬を飲めば一時的に痛みは和らぐものの、しばらくするとまたぶり返す──そんな繰り返しに悩んでいませんか?
頭痛には、肩こりや眼精疲労、ストレス、気圧変化などさまざまな引き金があります。しかし漢方では、頭痛は単なる「痛みの症状」ではなく、体全体のバランスが崩れた結果として現れるサインと考えます。
つまり、痛みを抑えるだけでは根本的な改善にはつながりません。
大切なのは、体質や生活習慣の背景にある原因を見極め、それを整えること。
体質を詳しく分析し、「頭痛のない日常」へと導くお手伝いをいたします。
漢方で考える頭痛の原因と対応する漢方薬例
頭痛は西洋医学では「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」などに分類されますが、漢方では例えば次のような体質・状態別の視点で原因を分析します。
それぞれに合った漢方薬例もあわせてご紹介します。
① 肝陽頭痛(かんようずつう)
特徴:怒りやストレス、過度な緊張により「肝」の陽気が過剰に高ぶり、頭部に熱がのぼって発症します。拍動性の強い痛みや、こめかみ周辺のズキズキ感、めまい・耳鳴り・顔のほてり・目の充血を伴うことがあります。高血圧傾向の方にも多くみられます。
代表的な漢方薬例
- 釣藤散(ちょうとうさん):高血圧傾向、めまい・耳鳴り・肩こりを伴う頭痛に
- 抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ):神経の高ぶり、不眠やいらだちを伴う慢性頭痛に
② 瘀血(おけつ)
特徴:血流が悪くなり、古い血が滞る。夜間や早朝に悪化しやすい。とがったもので刺されたような痛み方。肌のくすみ、冷え、しびれを伴うことも。
代表的な漢方薬例
③ 痰湿(たんしつ)/水毒(すいどく)
特徴:余分な水分や老廃物が体内にたまり、身体の重だるさ。天気や湿度の変化で悪化しやすい。頭冒感(頭に何かが覆いかぶさっているような重い感じ)。めまいや吐き気を伴うことも多い。
代表的な漢方薬例
- 半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう):胃腸虚弱で、めまい・ふらつきを伴う頭痛、頭重感に
- 温胆湯(うんたんとう):血管がズキンズキンと脈打つような頭痛、胃部のつかえ、不安や不眠などを伴う場合に
④ 気虚(ききょ)
特徴:体力不足でエネルギーが足りず、疲れると痛くなる。倦怠感・食欲不振を伴いやすい。
代表的な漢方薬例
その他の代表的な漢方薬
漢方薬名 | 特徴 |
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柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう) | 高血圧傾向の慢性頭痛、動悸や精神不安を伴う場合に |
呉茱萸湯(ごしゅゆとう) | 冷え・吐き気・嘔吐を伴う片頭痛に |
五苓散(ごれいさん) | 気圧の変動で生じる頭痛、吐き気を伴う頭痛、二日酔いの頭痛、熱中症の頭痛にも |
清上蠲痛湯(せいじょうけんつうとう) | 顔面の熱感や、目の奥の痛みを伴う頭痛に |
など、体質・体調に応じて適した処方をご提案いたします。
頭痛が続くと、日常生活や仕事の質が大きく低下します。
体質に合わせた漢方で、痛みを繰り返さない身体づくりを始めませんか?
