芎帰調血飲第一加減
効能効果
体力中等度以下のものの次の諸症。ただし産後の場合は体力に関わらず使用できる。:血の道症、月経不順、産後の体力低下
構成生薬
当帰(トウキ)・川芎(センキュウ)・地黄(ジオウ)・白朮(ビャクジュツ)・茯苓(ブクリョウ)・陳皮(チンピ)・烏薬(ウヤク)・香附子(コウブシ)・牡丹皮(ボタンピ)・益母草(ヤクモソウ)・大棗(タイソウ)・甘草(カンゾウ)・生姜/乾姜(ショウキョウ/カンキョウ)
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芍薬(シャクヤク)・桃仁(トウニン)・紅花(コウカ)・枳実(キジツ)・桂皮(ケイヒ)・牛膝(ゴシツ)・木香(モッコウ)・延胡索(エンゴサク)
21種の生薬が配合されています。
前半部分がもともとの「芎帰調血飲」(13種)で、後半が加えらた「第一加減」の部分(8種)です。
加えられた部分をみると、(枳実を除けば)ほぼ「牛膝散」です。
牛膝散は生理痛の薬です。
折衝飲などとも共通しますが、いずれにしても下腹部の瘀血があるものに用います。
つまり芎帰調血飲第一加減は、
芎帰調血飲の、さらに瘀血を除く作用を強化したものになります。
出典
『万病回春』(16世紀)
日本では一貫堂(明治~昭和)でよく使われていた処方として知られます。
※現在、芎帰調血飲第一加減として用いられるものは、『万病回春』の芎帰補血飲の加減方として30方記載されている中の一つをさらに加減したもの
一産後、悪露尽きず、胸脹飽悶疼痛し、或は腹中に塊あり、悪寒発熱するは悪血有也。依って本方に桃仁、紅花、・・・。(万病回春・芎帰補血飲の第3方)
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