小柴胡湯と五苓散の合方
構成生薬
効能効果
医療用エキス製剤
吐き気、食欲不振、のどのかわき、排尿が少ないなどの次の諸症:
水瀉性下痢、急性胃腸炎、暑気あたり、むくみ
薬局製剤
体力中等度で、のどが渇いて尿量が少なく、ときにはきけ、食欲不振、むくみなどを伴うものの次の諸症:
水様性下痢、急性胃腸炎、暑気あたり、むくみ
柴苓湯のポイント
小柴胡湯の適応で、かつ、口渇、尿量減少、浮腫(むくみ)など、水の巡りがわるい(水滞)があるときに用いられます。
また、口渇があって、悪心、嘔吐、水様性下痢の場合などは、一般には五苓散の適応ですが、
夏場の胃腸炎であったり暑気あたりなどで(体温の上昇や炎症をともなう)水様性下痢のときには、
柴胡剤+五苓散として利用されます。
自己免疫疾患、ネフローゼ症候群などの腎疾患、メニエール病、その他炎症性疾患などに幅広く応用されています。
いずれにしても小柴胡湯よりも燥性がつよくなりますので、少なくとも水滞が認めらることが必要です。
長期使用の場合は、甘草の副作用(偽アルドステロン症)に注意してください。
出典
『世医得効方』(14世紀)
※小柴胡湯、五苓散の原典は『傷寒論』『金匱要略』(3世紀)
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