応鐘散(おうしょうさん)
川芎と大黄の二味からなる処方で、別名「芎黄散」(きゅうおうさん)とも言います。
便秘に伴って、上半身の気血の流れが悪くなり、頭部や顔に痛みや炎症がみられるときに用いられます。
出典
『東洞先生家塾方』
『楊氏家蔵方』
構成生薬
効能・適応症状
- 便秘、頭痛のする便秘
- 便秘に伴う肩こり・のぼせ・頭痛
- 眼疾患(目の炎症、ものもらい・麦粒腫、結膜炎、涙嚢炎など)
添付文書上の効能効果
薬局製剤(薬局製造販売医薬品)
体力中等度以上のものの次の諸症:便秘、便秘に伴うのぼせ・肩こり
※医療用エキス製剤にはありません。
応鐘散の応用
腸の蠕動を促しながら清熱する大黄と、気の流れを良くして血を巡らせる川芎の組み合わせです。
便秘とそれによる肩こり、のぼせを伴う顔や頭部の疾患に応用されます。
頭痛や肩こりに用いる場合に、葛根湯と併用すると効果が増すとされており(浅田宗伯『勿誤薬室方函口訣』)
つまり葛根湯合応鐘散ですが、これを「葛根湯+川芎・大黄」もしくは「葛根湯加川芎辛夷+大黄」というかたちで使われることがあります。
副作用・注意点
大黄が含まれていますので、下痢をしてしまう場合は使用できません。
妊婦さんや虚弱な方は慎重に使用してください
用法用量や使用上の注意は、医師・薬剤師の指示、または添付文書の説明を守ってください。
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