漢方薬の解説

【桂枝加厚朴杏仁湯】~胃腸虚弱の人の、咳、ぜんそくに用いられる漢方薬~

桂枝加厚朴杏仁湯(けいしかこうぼくきょうにんとう)桂枝湯に厚朴・杏仁を加えたものです。体力虚弱もしくは胃腸虚弱の人の、咳、ぜんそくに用いられる漢方薬です。いつもカゼ(感冒)のあとに咳が残りやすい体質の人に適しています。構成生薬 桂皮(ケイヒ...
漢方薬の解説

【茯苓飲加半夏(ぶくりょういんかはんげ)】

茯苓飲加半夏茯苓飲ぶくりょういんに半夏を加えたものです。出典『類聚方広義』(茯苓飲の原典は『金匱要略』)生薬の構成当然ながら茯苓飲の構成生薬+半夏ということになります。茯苓(ブクリョウ)白朮(ビャクジュツ)人参(ニンジン)生姜(ショウキョウ...
漢方薬の解説

【柴苓湯(さいれいとう)】~小柴胡湯と五苓散を合方したもの~

柴苓湯(さいれいとう)の解説構成生薬 柴胡(サイコ) 黄芩(オウゴン) 半夏(ハンゲ) 生姜(ショウガ) 大棗(タイソウ) 人参(ニンジン) 甘草(カンゾウ) 沢瀉(タクシャ) 猪苓(チョレイ) 茯苓(ブクリョウ) 白朮(ビャクジュツ)また...
漢方薬の解説

【柴朴湯(さいぼくとう)】~小柴胡湯と半夏厚朴湯を合方したもの~

柴朴湯(さいぼくとう)の解説構成生薬 柴胡(サイコ) 黄芩(オウゴン) 半夏(ハンゲ) 生姜(ショウキョウ) 大棗(タイソウ) 人参(ニンジン) 甘草(カンゾウ) 厚朴(コウボク) 蘇葉(ソヨウ) 茯苓(ブクリョウ)小柴胡湯しょうさいことう...
漢方薬の解説

【芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん)】

芎帰調血飲第一加減効能効果体力中等度以下のものの次の諸症。ただし産後の場合は体力に関わらず使用できる。:血の道症、月経不順、産後の体力低下構成生薬当帰(トウキ)・川芎(センキュウ)・地黄(ジオウ)・白朮(ビャクジュツ)・茯苓(ブクリョウ)・...
漢方薬の解説

【芎帰調血飲(きゅうきちょうけついん)】

芎帰調血飲効能効果体力中等度以下のものの次の諸症。ただし産後の場合は体力に関わらず使用できる。:月経不順、産後の神経症・体力低下構成生薬当帰(トウキ)・川芎(センキュウ)・地黄(ジオウ)・白朮(ビャクジュツ)・茯苓(ブクリョウ)・陳皮(チン...
吐き気に使う漢方薬

【胃苓湯】~消化不良の水様性下痢に用いられる漢方薬~

胃苓湯(いれいとう)の解説胃苓湯いれいとうは、平胃散へいいさんと五苓散ごれいさんを合わせたものです。食べ過ぎと飲みすぎによって、胃腸の調子をこわして、水っぽい下痢をしているようなときは、平胃散だけでは不十分で、五苓散がよくプラスされます。「...
漢方薬の解説

【猪苓湯合四物湯】~猪苓湯と四物湯を合方したもの~

猪苓湯合四物湯(ちょれいとうごうしもつとう)構成生薬 猪苓(チョレイ) 茯苓(ブクリョウ) 滑石(カッセキ) 沢瀉(タクシャ) 阿膠(アキョウ) 地黄(ジオウ) 当帰(トウキ) 芍薬(シャクヤク) 川芎(センキュウ)猪苓湯ちょれいとう(猪苓...
漢方薬の解説

【連珠飲】~四物湯と苓桂朮甘湯を合方したもの~

連珠飲(れんじゅいん)構成生薬 当帰(トウキ) 白朮(ビャクジュツ) 芍薬(シャクヤク) 川芎(センキュウ) 地黄(ジオウ) 茯苓(ブクリョウ) 桂皮(ケイヒ) 甘草(カンゾウ)効能効果体力中等度又はやや虚弱で、ときにのぼせ、ふらつきがある...
中薬学(生薬の効能)

【収渋薬】~五味子・五倍子・烏梅・訶子・麻黄根・浮小麦・肉豆蔲・赤石脂・蓮子/蓮肉・山茱萸~

18 収渋薬(しゅうじゅうやく)収渋薬は、収斂・固渋の作用をもつ薬物のことです。収納させておくとか、漏れないようにコントロールする、というような作用のことです。収斂薬、固渋薬と呼ばれることもあります。正気や体液(気・血・津液(水)・精など)...
中薬学(生薬の効能)

【補陰薬】~沙参・麦門冬・天門冬・石斛・黄精・玉竹・百合・枸杞子・女貞子~

17-(4) 補陰薬(ほいんやく)補陰薬とは、陰液を養い(滋養し)、津液を生じ、燥を潤す効能がある生薬のことで、主に陰虚証に用いられます。陰虚証は、熱病の後期(→熱によって津液が消耗)に生じるものが多く、または慢性的な疾患(→精血が消耗)に...
生薬の話

【白朮と蒼朮】~生薬と効能の違い、使い分けについて

白朮(ビャクジュツ)と蒼朮(ソウジュツ)の違いについて解説します。生薬としては別のものですが歴史的には使い分けが曖昧で、現在でも同じ漢方薬なのにメーカーよって配合が異なるケースがあります。植物の違い、効能の違い、歴史的な経緯をまとめています。
中薬学(生薬の効能)

【補血薬】~当帰・熟地黄・何首烏・白芍・阿膠・竜眼肉~

17-(3) 補血薬(ほけつやく)血(けつ)を補い、主に血虚証を改善するのに用いる生薬を、補血薬といいます。一般に血虚の症状としては 顔色につやがない、唇や爪が蒼白(白っぽい)、頭のふらつき、目がかすむ等…[血虚一般] 動悸、不眠、不安、夢...
中薬学(生薬の効能)

【補陽薬】~鹿茸・紫河車・淫羊藿・巴戟天・肉蓯蓉・杜仲・続断・狗脊・蛤蚧・胡桃肉・補骨脂・益智仁・菟絲子・沙苑子・骨砕補~

17-(2) 補陽薬(ほようやく)補陽薬は、陽気を強める作用があり、陽虚を改善するのに用いられる生薬です。助陽薬とも言います。陽虚とは、陽気が弱まっている状態です。気虚の程度が進んで、人体の機能面の低下がみられます。一般に「陽虚」というと、...
中薬学(生薬の効能)

【補気薬】~人参・党参・黄耆・白朮・山薬・甘草・大棗・膠飴・扁豆~

17-(1) 補気薬(ほきやく)補気薬とは、気を補って気虚ききょを改善するのに用いる生薬です。益気薬えっきやくとも言います。気虚は、気の量の不足、あるいは気の作用の不足ですので、臓腑の機能の低下や、抵抗力の減退などによる症状があらわれやすく...