猪苓湯合四物湯(ちょれいとうごうしもつとう)
構成生薬
猪苓湯(猪苓・茯苓・滑石・沢瀉・阿膠)と、四物湯(当帰・芍薬・川芎・地黄)を合わせたものです。
効能効果
医療用エキス製剤(ツムラ)
皮膚が枯燥し、色つやの悪い体質で胃腸障害のない人の次の諸症:
排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿
薬局製剤(煎じ薬)
体力に関わらず使用でき、皮膚が乾燥し、色つやが悪く、胃腸障害のない人で、排尿異常があり、口が渇くものの次の諸症:
排尿困難、排尿痛、残尿感、頻尿
ポイント
猪苓湯を用いるような泌尿器系の症状(排尿痛、残尿感、頻尿など)があって、
血尿などの出血をともなっているときに適しています。
もしくは血虚の体質(皮膚が乾燥し、色つやが悪いなど)があって、猪苓湯を慢性的に服用している場合には、出血がなくても、陰血を補う目的で四物湯を併用しておく、ということもあります。
胃腸が弱い人や下痢をしやすい人は注意してください。四物湯の地黄や当帰で胃腸障害を起こすことがあります。
出典
本朝経験方
『内科秘録』(本間棗軒)
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