漢方薬の解説

【木防已湯】~動悸や息切れ、むくみや排尿困難に用いられる漢方薬~

木防已湯(もくぼういとう)の解説木防已湯もくぼういとうは、浮腫などの水の滞りを改善させる防已(ボウイ)を主薬とする利水剤りすいざいのひとつで、とくに、胸部の水を取り除くのに用いられる漢方薬です。構成生薬 防已(ボウイ)※1 石膏(セッコウ)...
漢方薬の解説

【茵蔯五苓散】~二日酔いのむかつき、蕁麻疹、黄疸などの漢方薬~

茵蔯五苓散(いんちんごれいさん)の解説茵蔯五苓散いんちんごれいさんは、利水剤りすいざい(水毒を改善する薬)の代用的方剤である「五苓散ごれいさん」に、茵陳蒿(インチンコウ)を加えたものです。たくさんお酒を飲み過ぎて、むかつき、吐き気、嘔吐、さ...
漢方薬の解説

【甘麦大棗湯】~感情の起伏が大きいときに用いられる漢方薬~

甘麦大棗湯の解説ページです。名前のとおり甘草・小麦・大棗の3種類の生薬で構成されていて、つよい悲しみや不安などで感情の起伏が大きいときに用いられる漢方薬です。効能・効果、副作用や使い方の注意点、漢方の点から甘麦大棗湯のはたらきについて解説します。
漢方薬の解説

【七物降下湯】~高血圧にともなう随伴症状に使われる漢方薬~

七物降下湯(しちもつこうかとう)の解説七物降下湯しちもつこうかとうは、おもに高血圧症(とくに最低血圧が高い)と、それに随伴する症状に用いられます。昭和期の代表的な医師、大塚敬節氏が自らの高血圧治療のために考案した処方です。構成生薬名前に「七...
漢方薬の解説

【桂枝加朮附湯】の解説~関節痛・神経痛に用いられる漢方薬~

桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)の解説桂枝加朮附湯けいしかじゅつぶとうは桂枝湯けいしとうに、蒼朮そうじゅつと附子ぶしを加えたもの。急性または慢性の痛み(神経痛や関節痛)に用いられます。漢方的には桂枝湯の証である表寒・表虚に、寒湿をともな...
漢方薬の解説

【甘草瀉心湯】~半夏瀉心湯の甘草を増量したもの~

甘草瀉心湯(かんぞうしゃしんとう)の解説甘草瀉心湯は、半夏瀉心湯はんげしゃしんとうの甘草を増量したものです。構成生薬 半夏(ハンゲ) 黄芩(オウゴン) 黄連(オウレン) 乾姜(カンキョウ) 人参(ニンジン) 大棗(タイソウ) 甘草(カンゾウ...
漢方薬の解説

【小柴胡湯加桔梗石膏】~のどの炎症や痛みに用いられる漢方薬~

小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)の解説小柴胡湯加桔梗石膏しょうさいことうかききょうせっこうは、小柴胡湯しょうさいことうに桔梗石膏ききょうせっこうを合わせたものです。小柴胡湯加桔梗石膏のほか、エキス製剤にはありませんが...
婦人科の漢方薬

【桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)】の解説

桂枝茯苓丸加薏苡仁桂枝茯苓丸けいしぶくりょうがんにヨクイニンを加えたものです。桂枝茯苓丸には「丸」と付いていますが、実際には丸薬がんやくではない場合、そのことを示すため「料りょう」の字が入り、市販のエキス製剤では「桂枝茯苓丸料・加ヨク苡仁エ...
養生法

【鉄欠乏性貧血】治療と対策~食事・鉄剤・漢方薬~

鉄欠乏性貧血とは貧血のなかでもっとも頻度の高いのが、鉄欠乏性貧血です。【貧血とは】血液中の赤血球の中にある、酸素を運ぶ役割を担うヘモグロビン(Hb)の濃度が低くなった状態。鉄欠乏性貧血は、その体内で酸素を運搬する赤血球中のヘモグロビン(Hb...
養生法

【骨粗しょう症】治療と対策ー検査・治療・予防についてー

骨粗しょう症とは骨粗しょう症は、簡単にいうと、骨の中がスカスカになる(骨量が減る)疾患で、骨がもろくなり、骨折を起こしやすくなっている状態のことです。骨の老化現象です。患者数は加齢とともに(50歳代くらいから)増加します。日本の高齢化率は増...
漢方薬の解説

【真武湯(しんぶとう)】~身体を温め、水分代謝を改善する漢方薬~

真武湯の解説真武湯しんぶとうは、体力の低下があり、身体が冷えている人の、下痢や腹痛、めまい、浮腫(むくみ)などの症状に用いられます。新陳代謝を促進させて身体を温める附子や、利水作用のような水分代謝を改善させる茯苓や朮などが配合されている漢方...
漢方薬の解説

【桂枝加苓朮附湯】~桂枝加朮附湯に茯苓を加えたもの~

桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)おもに神経痛や関節痛に用いられる漢方薬です。構成生薬 桂皮(ケイヒ)または桂枝(ケイシ) 芍薬(シャクヤク) 甘草(カンゾウ) 大棗(タイソウ) 生姜(ショウキョウ) 茯苓(ブクリョウ) 蒼朮(ソ...
漢方薬の解説

【滋陰至宝湯】~虚弱な人の、慢性の咳や痰に用いられる漢方薬~

滋陰至宝湯(じいんしほうとう)の解説滋陰至宝湯じいんしほうとうは、胃腸が弱く体力がない人の慢性化した咳嗽で、とくに、イライラやうつ等の精神症状をともなっているときに用いられます。構成生薬とその特徴 当帰(トウキ) 芍薬(シャクヤク) 白朮(...
漢方薬の服用方法

エキス製剤にない漢方薬をエキス剤の合方(併用)で対応する例

合方とは2種類以上の方剤(漢方薬)を合わせて使用する方法のことで、既存のエキス剤を意図的に合方(併用)して、本来使いたい漢方薬の効果に近づけようとすることがあります。合方の例をまとめていますので参考にしてください。ただし合方する場合は生薬の重複にご注意を。
漢方薬の解説

【当帰四逆加呉茱萸生姜湯】~しもやけや、冷えて下肢や腰、下腹部が痛むときの漢方薬~

当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)の解説当帰四逆加呉茱萸生姜湯とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう。とても長い名前の漢方薬ですが、「当帰四逆湯とうきしぎゃくとう」に、「呉茱萸ごしゅゆ」と「生姜しょうきょう...