四十肩、五十肩、寝ちがえ、肩こりなどに用いられる漢方薬
構成生薬
葛根湯に地黄と独活を加えたもの。
この方剤の主薬は独活です。
独活は、温性で、袪風湿と止痛の効能があって、さまざまな風寒湿の痺証に用いられる生薬です。
風、寒、湿の邪による、筋肉や関節などの疼痛、冷え、こわばり、しびれを除きます。
効能効果
体力中等度又はやや虚弱なものの次の諸症:四十肩、五十肩、寝ちがえ、肩こり
ポイント
葛根湯ベースであるので、首(後項部)の痛みやこりがあるときに適します。
寝違えやむち打ちなどの一時的な痛みに用いるのが一般的です。
方剤としては温めるものなので、患部も温めるとラクになるような痛みに用いられます。
葛根湯を本来使用するような、カゼの初期の悪寒発熱に対しては代用できません。
胃腸虚弱の方は、腹痛、下痢、食欲不振などの胃腸障害が起こることがありますので注意が必要です。
慢性的な首~肩の痛み、胃腸が弱い、四十肩、五十肩で肩が上がらないなどのときは、二朮湯も検討してください。
出典
『外台秘要方』
柔中風、身体疼痛、四肢緩弱、不随せんと欲するを癒す。産後の柔中風、またはこの方を用いる。
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