【袪風湿強筋骨薬】~桑寄生・五加皮~

4-(3)  袪風湿強筋骨薬(きょふうしつきょうきんこつやく)

袪風湿強筋骨薬は、風湿の邪をとりながら、筋骨を強める作用もある薬です。

湿邪の特徴のひとつが粘滞性で、慢性化するとなかなか治りにくくなるものです。

筋骨に侵入した風湿の邪による慢性的な症状が続くと、五臓においては肝や腎を損傷しやすく、

そのため肝腎不足の症状として、腰や下半身が軟弱になってきたり、関節が変形したり、歩行が困難になったりします。現代的に言われるサルコペニアやロコモの状態も含みます。

そういう状態に対して使われるのが袪風湿強筋骨薬です。

桑寄生(そうきせい)

ヤドリギの果実

ヤドリギ科ヤドリギの葉を帯びる茎枝

【性味】苦 平
【帰経】肝 腎
【効能】袪風湿 補肝腎 強筋骨 安胎

袪風湿・強筋骨
慢性的な風湿久痺証に用いられます。
風湿を除去する効能と肝腎を補い筋骨を強めるはたらきがあるので、風湿+肝腎不足の症状に適しています。
腰や膝の重だるい痛み、筋肉の萎弱(力がない)、屈伸がしづらいなどに、よく独活や杜仲などと配合されます。⇒独活寄生湯

補肝腎・安胎
また、肝腎を補い血を養うので、衝任不固による胎動不安(妊娠中の下腹部痛)、胎漏(妊娠中の性器出血)に用いられることがあります。

五加皮(ごかひ)

ウコギの葉

ウコギ科ウコギの根皮
(南五加皮:Eleutherococcus gracilistylusなどまたは紅毛五加皮:E. giraldii

【性味】辛 苦 温
【帰経】肝 腎
【効能】袪風湿 強筋骨

肝腎の不足による、筋骨の萎軟や疼痛などの症候に適応します。
日本では漢方薬に配合することは稀ですが、中語や韓国などで(他の生薬とともに)お酒に漬けて滋養強壮の薬酒(五加皮酒)となったものが日本でも販売されています。
また、利水・消腫の目的で、五加皮を、茯苓皮・大腹皮・生姜皮・地骨皮など他の皮を使った生薬と一緒に配合して用いられることがあります(⇒五皮飲)。
中国市場には基原植物は異なるがよく似た名前の北五加皮(ガガイモ科Periploca sepium)があって、効能が悪く逆に強心配糖体の成分を含むので別物として扱う必要があり注意が必要です。

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