葛根湯（かっこんとう）という漢方薬です。
| 体力の目安 | 甘草 | 麻黄 | 大黄 | 附子 |
| 中等度以上 | ○ | ○ | ― | ― |
一般的な説明
- このお薬は、項背部（後頭部から首の後ろ）に痛みやコリがあるときの、カゼのひきはじめ（頭痛・悪寒・発熱・鼻水など）に用いられる漢方薬です。
- ゾクゾクとした悪寒があって、まだ汗をかいていないときに用います。
- カゼの症状がなくても、頭痛や肩こり、首の痛みに用いられることがあります。
- まれに乳腺炎や乳汁分泌不良に用いられることがあります。
補足の説明
- （感冒）カゼのひきはじめとは、ごく初期のことです。カゼを引いたかなと思ったらすぐに服用します。数日たったカゼはもう初期ではありません。
- （肩こり）首や肩、肩甲骨の周囲を温め、筋肉の緊張を和らげる作用があります。
注意事項の説明
- 汗がたくさんだらだらと出てしまう場合は薬が効きすぎているおそれがありますので中止してください。
- すでに汗がでている場合は、葛根湯の適応ではありません。
- 服用しても眠くはなりませんが、逆に眠れなくなることがあります。
- 食欲不振、胃部不快感、吐き気、下痢など起こるときは使用を控えてご相談ください。
- 狭心症や心筋梗塞など循環器系の疾患がある場合は、必要最小限の使用でとどめてください。
- 重症の高血圧、重度の腎障害、排尿障害、甲状腺疾患などがある場合は、医師に相談してください。
- カゼや肩こりに対して、予防的な使用はしないでください。
